【スポーツ選手のための食トレご飯】貧血予防メニュー

いつもブラウブリッツ秋田を応援いただきありがとうございます。

この度、城東スポーツ整形クリニック様にご協力いただき、「スポーツ選手のための食トレご飯」をクラブホームページ並びにクラブ情報紙「BB-PRESS」にて連載することとなりました（BB-PRESSでは、メニューのうち一部分のみの掲載となっています）。
選手の方はもちろん、スポーツをしているお子様を持つ保護者の方にも、役立つ内容となっております。ぜひお読みください。
※毎月1回掲載予定です。

第5回目は「貧血予防メニュー」をお届けします。

執筆：長嶋智子（JSPO公認スポーツ栄養士）

重要な栄養素

鉄

赤血球中に含まれるヘモグロビンの構成成分。全身に酸素を運ぶ役割を持つ。貧血予防に欠かせない栄養素 。

ヘム鉄

赤身の肉や魚、レバーや貝類など 動物性の食品に含まれる鉄。体内への吸収率が高い。

非ヘム鉄

青菜や豆、海藻類など 植物性食品、牛乳やチーズ、卵など一部の動物性食品に含まれる鉄。吸収率 がヘム鉄に比べ低い。

たんぱく質

体をつくる重要な栄養素「たんぱく質」は血液をつくる材料。
毎食、肉や魚、卵、大豆製品などを摂りたい。

ビタミンC

野菜、芋類、果物などに多く、鉄の吸収率を上げる。

ビタミンB6、B12、葉酸

赤血球を作るために必要な「造血ビタミン」。ビタミンB6、B12は魚介類やレバー、豆類などに多く、葉酸は葉物野菜やレバー、豆類に多く含む。

 

ポイント

枝豆ご飯・・・豆類は鉄やたんぱく質が多く、枝豆は大豆には少ないβカロテンやビタミンCを含むことが特徴です。ちりめんじゃこは天日干しして作られるため、水分が抜け栄養が凝縮されています。カルシウムはもちろんですが、鉄分の補給源にもなります。枝豆の非ヘム鉄はちりめんじゃこ（魚）に含まれるヘム鉄と一緒に摂ることにより吸収が高まります。炒ったちりめんじゃこの香ばしさと程よい塩味でご飯が進みます。おにぎりにして補食としてもおすすめです。

ぶりとれんこんの甘辛炒め・・・かつお、まぐろ、あじ、いわし、さんま、さば、ぶりなどの赤身魚には鉄やたんぱく質が多く、貧血予防におすすめの食品です。ぶりの切り身は骨が少なく、子どもたちも安心して食べられる魚です。ぶりは刺身、煮付け、焼き料理、揚げ物、炒め物など、様々な調理方法・味付けで美味しくいただけます。貧血予防の一品にぶり料理のレパートリーを増やしてみませんか。

ベビーほたてとじゃがいものホットサラダ・・・貝類は鉄が多く、高たんぱくで低脂肪な食品です。また、じゃがいもはビタミンCの補給源です。特に芋類に含まれるビタミンCはでんぷん質に守られ、熱に強いことが特徴です。じゃがいもには炭水化物も多く、炭水化物はスポーツ活動のエネルギーになります。暑さも和らぎ、朝晩には温かいものが食べたい季節になりました。これからの季節におすすめのホットサラダです。

ほうれん草と切り干し大根のくるみ和え・・・ほうれん草は鉄や葉酸、ビタミンCが多く、貧血予防におすすめの食品です。また、生の大根と比べて鉄分の多い切り干し大根を加え、しゃきしゃきとした食感もアクセントになっている和え物です。

豆乳みそ汁・・・いつものみそ汁に豆乳を加えるだけで貧血予防の一品に変わります。豆乳はたんぱく質、鉄、葉酸などの栄養素を含むためです。大豆たんぱく質は吸収が緩やかで腹持ちがよいという特徴もあり、減量中などにも活用できます。豆乳は無調整豆乳、調整豆乳、豆乳飲料の3種類ありますが、みそ汁には無調整豆乳か調整豆乳がおすすめです。みその量を控えることができ、減塩にもつながります。

甘酒フルーツヨーグルト・・・甘酒は麹から作られたノンアルコールのものを使いましょう。甘酒のやさしい甘さが感じられるヨーグルトのデザート です。甘酒に含まれる「オリゴ糖」は、胃で消化されずに大腸に達して、ビフィズス菌の栄養となり、腸の健康の維持増進につながります。アスリートの日々の疲労回復のためにも腸の健康維持は重要です。

枝豆ご飯

材料／2人分

  • ご飯・・・・・・・・・・・400g
  • 枝豆・・・・・・・・・・・豆のみ20g
  • ちりめんじゃこ・・・・・・大さじ2（10g）

作り方

  1. フライパンにちりめんじゃこを入れ、中火にかける。木べらでたえず混ぜ、2～3分加熱し、ほんのりと色がついたら火から下ろす。
  2. 枝豆を茹でて、さやから外す。
  3. 炊きあがったご飯に枝豆とちりめんじゃこを混ぜる。
  4. 茶碗に盛り付ける。

ぶりとれんこんの甘辛炒め

材料／2人分

  • ぶり・・・・・・・・・・・200g
  • 塩（下処理）・・・・・・・小さじ1/2
  • 日本酒（下処理）・・・・・大さじ1
  • れんこん・・・・・・・・・80g
  • 片栗粉・・・・・・・・・・大さじ2
  • A：日本酒・・・・・・・・小さじ2
  • A：しょうゆ・・・・・・・小さじ2
  • A：オイスターソース・・・大さじ1
  • A：砂糖・・・・・・・・・大さじ1/2
  • 生姜・・・・・・・・・・・8g
  • ごま油・・・・・・・・・・大さじ1
  • ぶなしめじ・・・・・・・・1/2パック（50g）
  • さやいんげん・・・・・・・10本（40g）

作り方

  1. （下処理）ぶりは1切れを4～5等分に切り、全体に塩を振る。さらに酒を振りかけ、冷蔵庫で20分置く。20分経ったら取り出し、水で優しく洗い、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取る。
  2. れんこんは皮をむいて、小さめの乱切りし、酢水（分量外）にさらす。
  3. ぶなしめじは石づきを取り、ほぐす。
  4. さやいんげんは3～4cmの長さに切り、色よく茹で、水で冷やし、ざるに取る。
  5. 生姜をみじん切りにする。Aの調味料を合わせる。
  6. ぶりに片栗粉を薄くまぶす。フライパンにごま油をひき、ぶりを並べ、中火で表面に焼き色が付くまで焼き、いったんお皿に取り出す。
  7. フライパンに残った油をキッチンペーパーで拭き取り、ごま油を足して、生姜を炒める。水気を切ったれんこんを加え、炒める。れんこんに火が通ったら、ぶなしめじを加え、軽く炒める。
  8. 7のフライパンにぶりを加え、5の調味料を加えて炒め、さらに茹でたさやいんげんを加え、軽く炒め合わせて、器に盛り付ける。お好みで七味唐辛子を振る。

ベビーほたてとじゃがいものホットサラダ

材料／2人分

  • じゃがいも・・・・・・・・2個（200g）
  • ベビーほたて・・・・・・・6個（60g）
  • 薄力粉・・・・・・・・・・大さじ1
  • ベーコン・・・・・・・・・1/2枚（10g）
  • にんにく・・・・・・・・・1/4片
  • 塩・・・・・・・・・・・・少々
  • 黒こしょう・・・・・・・・少々
  • 酢・・・・・・・・・・・・小さじ1
  • クレソン・・・・・・・・・1/3束

作り方

  1. じゃがいもは皮をむき、食べやすい大きさに切る。切り口を上にしてフライパンに並べる。じゃがいもの高さの半分くらいまで水を加えてふたをし、中火にかけ、10分ほど蒸しゆでする。

    2. 10分経過したら、フライパンをゆすり、水分をとばし、お皿に取り出す。

  2. ベビーほたての水気を切り、薄力粉をまぶす。
  3. ベーコンを5mm幅に切る。にんにくをみじん切りにする。
  4. フライパンにベーコンを入れ、弱火で炒める。脂が出てきたら、にんにくを加え、炒める。
  5. にんにくの香りが出てきたら、ほたてを加え、軽く焼き色が付くまで焼く。
  6. 5のフライパンにじゃがいもを加え、塩、こしょうで味付けする。酢を加え、余分な酸味が飛ぶまで炒める。クレソンをちぎって入れて混ぜ、器に盛り付ける。

ほうれん草と切り干し大根のくるみ和え

材料／2人分

  • ほうれん草・・・・・・・・1袋（180g）
  • 切り干し大根・・・・・・・20g
  • A：くるみ・・・・・・・・30g
  • A：みそ・・・・・・・・・小さじ2
  • A：みりん・・・・・・・・小さじ2

作り方

  1. ほうれん草は色よく茹でて水にとり、水気を絞って2cm長さに切る。
  2. 切り干し大根はさっと洗い、水気を絞ってまとめて、縦横2回くらい包丁を入れる。
    切り干し大根をボウルに入れ、切り干し大根の高さと同じくらいの高さの水を入れ、和える時間まで戻す（食感を残すため、短時間で良い）。
  3. Aのくるみは細かく砕き（またはすり鉢でする）、みそ、はちみつを加えて混ぜる。
  4. 食べる直前に、ほうれん草、切り干し大根を3の和え衣で和えて、器に盛り付ける。

豆乳みそ汁

材料／2人分

  • 大根・・・・・・・・・・・50g
  • 人参・・・・・・・・・・・30g
  • さつまいも・・・・・・・・50g
  • 油揚げ・・・・・・・・・・1/2枚（10g）
  • 長ねぎ・・・・・・・・・・1/4本（20g）
  • 豆乳・・・・・・・・・・・100ml
  • みそ・・・・・・・・・・・大さじ1
  • だし汁・・・・・・・・・・300ml

作り方

  1. 人参・大根は皮をむいていちょう切りにし、さつまいもは皮付きのまま半月切りにする。
  2. 油揚げは油抜き（ざるに並べ、熱湯をかける）をして、短冊切り、長ねぎは小口切りにする。
  3. 鍋にだし汁を煮立て、人参、大根、さつまいもをやわらかくなるまで煮る。
  4. 3に味噌を溶き入れ、長ねぎ、油揚げを加え、ひと煮立ちしたら、豆乳を加え、沸騰しないように温め、器に盛り付ける。

甘酒フルーツヨーグルト

材料／2人分

  • プレーンヨーグルト・・・・140g
  • 麹甘酒・・・・・・・・・・30g

お好みの果物

  • キウイフルーツ（黄）・・・1/2個（30g）
  • パイナップル・・・・・・・1/16個（50g）
  • ブルーベリー・・・・・・・6粒

作り方

  1. キウイフルーツ、パイナップルを食べやすい大きさに切る。
  2. ボウルにヨーグルトと甘酒（麹の多いところ）を入れ、混ぜ合わせる。
  3. 1の果物を器に盛り、2をのせる。ブルーベリーを等分のせる。
栄養素量
エネルギー(kcal) エネルギー(kcal) 炭水化物(g) たんぱく質(g) 脂質(g) 鉄分(mg)
枝豆ご飯 365 70.1 11.3 1.8 2.5
ぶりとれんこんの甘辛炒め 380 18.5 20.7 19.1 2.1
ベビーほたてとじゃがいものホットサラダ 109 19.4 5.7 0.7 1.2
ほうれん草と切り干し大根のくるみ和え 178 5.9 4.8 11.1 2.7
豆乳みそ汁 85 5.0 4.7 3.0 1.4
甘酒フルーツヨーグルト 75 10.3 2.6 2.0 0.1

日本食品標準成分表2020年版（八訂）

城東スポーツ整形クリニック・スポーツ栄養相談室

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