2月26日(火)16時45分より、秋田県庁記者会見室において、代表取締役会長 外山純と、取締役社長 岩瀬浩介が出席し、Jリーグ準加盟申請結果についての記者会見を行いました。
会見中にJリーグより結果の電話が入るということで、約20分後に電話がくるまでは、緊張した雰囲気の中で記者会見がスタートしました。

岩瀬浩介取締役社長コメント

ブラウブリッツ秋田の発足当初からの第一目標としておりました、Jリーグに向けてのJリーグ準加盟登録が無事承認となりましたことをご報告いたします。発足当初より全面的なサポートを頂きましたTDK様はじめ、県内の多くの企業の皆様、そしてTDKサッカー部時代から応援頂いておりますファン・サポーターの皆様、またブラウブリッツ秋田が誕生してから応援頂いている皆様の、温かいそして熱いお力添えがあったお陰だと思っており、心より感謝申し上げます。本当ありがとうございます。

私たちはこれを一つの通過点とし、言わばJリーグに向けてのスタートラインに立てたところであり、今後更なる努力と現状の課題を秋田県民の皆様とともに一つ一つクリアし、新しい文化を築いていきたいと思っております。
私が昨年の春に社長になり、皆様の前で「Jリーグ準加盟登録をする」とお約束させていただきましたがこれは私、そして会社が築いたわけではなく、出資者・スポンサー企業の皆様はじめファン・サポーターである秋田県民の皆様が一つになって築いた言わば成功事例だと思っております。10年後20年後の秋田県の将来のためにここで終わるのではなく、一つの通過点としてJ2そしてJ1へ昇り、秋田を活性化していかなければなりません。秋田県の将来のためにも子どもたちのためにも今こそ秋田県民が一つになって大きな偉業を成し遂げなければならないと思っています。

Jリーグクラブが出来ることによって秋田県が抱える様々な問題を解決でき必ずや活性化すると私は確信を持っております。Jリーグのアウェイツーリズムを活用し、交流人口を増やし外貨を獲得すること。秋田県は県外に世界に通用するものはたくさんあります。それをサッカーという世界で最も愛された最高のスポーツブランドを活用しメイドイン秋田を日本に世界に発信するチャンスが今ここにあるのです。

Jリーグから2点ほど、補足といたしましてご報告をうけております。
それは、クラブの財務状況の早急の改善の努力と、もう一点は、ホームタウン、自治体、スポンサー等々を含めて取り巻く方々とともに、経営改善計画をしっかりと確実に実行してほしいと伝えられました。
Jリーグに昇格するにあたり、債務超過を解消しなければならないということは明確に基準としてありますので、一年でも早く債務超過を解消してほしいと補足としてありました。

まずはスタートラインに立てたということで、3月17日に八橋運動公園球技場で行われる開幕戦を我々は満員にしたいと思っております。その中で秋田県民の皆様にできることとして、まずは会場に足を運んでいただいて、チームを応援をしてほしいと思っております。ブラウブリッツ秋田というチームを成長させていただき、ともに秋田のチームとして発展させていただければと思っております。

質疑応答

準加盟申請承認による、ブラウブリッツ秋田への一番のメリットは

まずは、Jリーグ入りに向けての現実的なスタートラインに立てたということが一つあります。
その上でJリーグ準加盟登録という、いわばJリーグチームの仲間入りをしたということによって、ブランド力を活用しての県内のPRをしたり、それこそブラウブリッツ秋田への注目度も間違いなく上がるのかと思います。
そして、注目度が上がることによりスポンサー様へのメリットも増えてくるのことも目に見えております。先ほど財務状況の改善という部分もありましたが、それについても間違いなく前向きな材料として繋がってくるかと思っています。

承認に当たって、どのようなことがポイントとなったと感じるか

昨年春からJリーグへも出向きつつ調整をしてきました。そんな中で11月末に書類が受理され、Jリーグが来秋し、秋田県・秋田市・クラブへのヒアリングを行いました。
その中でJリーグ側からお聞きしたのは、秋田県、秋田市ともに全面的にブラウブリッツ秋田を支援していくという前向きなご意見を言っていただいたということ、そしてクラブに対しても経営改善計画へのご評価をいただきました。
ただ、ここまでこれたのも、クラブ発足当初からTDK様初め多くの県内の企業の皆様、そして県民の皆様が応援していただいたおかげかと思っております。ですので、これだ、ということではなくそういったサポート面を含めて承認ということになったのではないかと思っています。この結果は、県民の皆さんがつくり上げたというように思っております。

経営改善計画について、具体的には

スポンサー収入を上げること、そして入場者収入を上げるということです。
さらには、二つ目の収入の柱として現在スクール事業を行っています。ここから、スクール生が増えることによっての収入もありますし、さらにはサッカーの普及にもつながり、結果としてスクール生がブラウブリッツ秋田を応援し、入場者数の増加にも繋がっていくかと思って行っております。

選手にとってはどのようなメリットがあるか

選手個人個人にとって、Jリーガーに返り咲きたい選手、Jリーガーになりたい選手、いわば一つの夢だと思っております。その中で選手にとっては一年一年が勝負です。Jリーグにいかに近いチーム、そして見込みのあるチームに来れるかということは、選手にとっては重要なことです。そういった意味では、Jリーグ準加盟が承認されたということは、選手にとっても非常に大きいと思っています。チーム強化にも間違いなくつながると思っております。また、開幕に向けてのモチベーションという部分でも、プラスに繋がると思っています。

(監督に電話したのを受けて)監督からのコメントは?

まず始めに「ありがとうございます!」と言ってもらいました。「選手にいち早く伝える」というお話と、17時過ぎとお伝えすると言っておりましたので、なかなか連絡がこなかったのでドキドキしていたというお話でした。

当面は、2016年のJ2昇格に向けて、J2昇格へのクラブライセンス取得と考えていいのか?

それには変わりありません。

スタジアムの整備要件についてのビジョンは?

私たちが数十億円もの予算をかけてつくることは、今の日本の現状では難しいと思っております。自治体が主体となってくるお話ではございますが、スタジアムについてはサッカー専用もしくはフットボールというくくりで、ラグビーのノーザンブレッツさんとも連携も視野に入れながら、フットボール専用のスタジアムを求めていきたいと思っております。陸上競技場でというお話もあるかと思いますが、私たちは選手を間近で感じていただき、臨場感あふれ非日常的な空間を作り出せるスタジアムづくりというものを訴えていきたいと思っています。日本の中で一番いいと言われているスタジアムは仙台のユアテックスタジアムです。それはなぜかと言いますと、アウエーからのお客様がたくさん来る、そして地域に潤いを与えられるといった部分があります。
やはり、多額の税金を投じてスタジアムを新設あるいは改修という事になるかと思いますので、有効活用することはもちろん、その費用対効果を出す事のできるものを、20年間の実績があるJリーグのにいろいろな意見を聞きながら要望をしていきたいと思っております。

慎重に進めていくのか?

そうですね。ただ、いろいろな方法があるのは事実です。
J3に来年加盟したとすると、totoの助成金の対象になります。さらには、防災の拠点施設という位置づけで国からの助成を受けることができるですとか、公園法のまちづくり基金を活用することができるということもあります。今回、長野パルセイロは2月中旬に2016年までに長野市が71.4億円をかけてスタジアムを建設するということが出ておりました。そのうちの36億円は公園法の基金を活用しての建設と聞いております。いろいろな手法がある中で、Jリーグからアドバイスを受けながら自治体へも訴えていきたいと思っております。
ただ、秋田県の調査事業として「魅力あるスタジアム整備事業」といったかたちで、スタジアムのお話は既に動いてると思っておりますので、魅力あふれるスタジアムをつくるために、一緒にスタジアムをつくり上げていきたいと思っております。
ただ、そのためには順位であったり、観客動員数といった県民の機運というものを求められているのも事実ですし、当然だと思っています。佐竹秋田県知事からも県民の機運をあげてほしい、集客そして経営基盤の安定を図ってほしいと言われていますので、1年1年しっかりと築き上げていきたいと思っております。

ユアテックスタジアムのようなスタジアムをつくりたいのか

秋田らしいスタジアムを目指して行きたいですね。
アウエーから来るお客様が、秋田のスタジアムってなんかいいよねと思っていただける、温もりあるスタジアムをつくりたいですね。ホスピタリティーに溢れ、もう一度来たくなるようなスタジアムを自治体の皆様とともに考えられればと思っています。

今回の試合会場に、八橋球技場が多くなったのは?

非日常的空間を演出したいということもありますし、空間のプロデュースをしっかりしていきたいということも考えています。とにかく臨場感あふれ非日常的な空間の中で、アグレッシブなサッカーをお見せしたいと思いますので球技場を多く使っております。

現在の課題は?

課題は3つですね。スタジアム、平均観客動員数、そして経営基盤の安定ですね。
課題は明確ですので、平均観客動員数の3000人をまずは念頭におき、今年は1800名という目標でひとつひとつステップアップをしっかりしていきたいと考えています。
とにかく3月17日の開幕戦に足を運んでいただきたいと思っています。勇気、希望、感動、夢を、県民の皆様にご提供する準備はできております。
是非会場に足を運んでいただきたい、そしてそれが秋田を変える第一歩になるということを、ぜひ皆様にご協力いただきたいと思っていますので、宜しくお願い致します。