カウンター攻撃を得意とするFC琉球、後方からしっかりとボールを繋ぎボールを保持し相手のゴールを目指すブラウブリッツ秋田。
お互いのコンセプトがかみ合う素晴らしい戦いが期待された。

試合が始まり、相手は前線からプレスをかけてきた。我々は精神状態を安定させ、相手のプレッシャーを受けて立った。
シンプルにボールを動かし、相手がルーズにしたスペースを突き、相手を外しにかかる。
秋田が優位に試合をコントロールすることができた。
しかし、相手のメンバーは経験値のある選手達だけに、個々のテクニカルは優れていた。時にはボールを奪われフィニッシュまでやりきられる。
お互いの良さが出る好ゲームにも見えた。

だが、差はあった。どこに差があったのか?それは全体像にあった。
ピッチは105m×68mである。我々は選手一人一人がチームとして機能し、役割を果たし続けて成果を出している。
試合が流れるにつれ、相手は前線から積極的にボールを奪いに来なくなった。
精神的にもダウンしたようにも見えた。
要するに根気強くスタイルを貫いたことにチームとして成熟していることが分かる。結果は勝ち点3ではなく勝ち点1だった。
アウェイの勝ち点1を次にどう繋げるかは自分たち次第だ。
色々な壁はあるが、向かってくる壁は乗り越えられる壁である。どんどん進化してもらいたいし、ファンやサポーターの皆さんにより魅力を伝えて欲しいと思う。

新里 裕之 ゼネラルマネージャー

2003年、ラモス瑠偉氏らと共にFC琉球を創設し、初代監督(選手兼任)に就任。翌年現役引退。
2006年、FC琉球 コーチに就任、2009年にはFC琉球 監督に。元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(現・FC琉球スーパーバイザー)とともにチームを指導した。
2012年にブラウブッリッツ秋田 ヘッドコーチとなり、横山雄次監督を支えた。
2013年よりブラウブリッツ秋田 ゼネラルマネージャに就任。

1980年8月29日生まれ、沖縄県出身。