前日に大分県入りした時点で暑さは気にならなかった。
それはそうだろう。試合前日の大分県はそこまで暑くなかったからだ。
vs HOYO大分戦は今年一番の暑さになった。大分県中津総合競技場 永添サッカー場は 29.7℃となった。
ピッチは最高のコンディション、素晴らしいゲームができるであろうことは、間違いなく感じた。
13:00キックオフ。
立ち上がりからペースをつかんだのは秋田。リズムよくボールを動かし、相手をコントロールする。
相手は前線のフォワードを中心にプレスをかけてくるが、我々のセンターバックの初田・木内は、お互いの距離を考え、相手のフォワードをボランチと外しにかかったり、スペースに入り込みストレスを与えることに専念した。
相手は徐々にバランスを保つ事を考えてるようになり、前へのパワーを使わずブロックを作り、カウンターへシフトチェンジした。
プランを変えたというより、変更せざるえない状況になったといえる。
我々はより積極的になり、7人のプレーヤーが相手のゴール付近へ参加するほどに攻撃の厚みをつくるなど、ゴールの匂いを感じさせた。
前半19分、熊林のコーナーキックから大森のフィニッシュ。そして、ゴールキーパーのこぼれ球を前山がゴール。
セットプレーからのゴールだが、意味を持つのは前山だった。前山はキックオフ時から常に積極的にゴールの近くであり、味方を使ってフィニッシュまでのパフォーマンスを繰り返していた。
シュート数、コンビネーション、ポジショニングの意識。
ゴールを生むための場所にいたのは、この3つの要素を持ち続けたことによることだろう。
ゲームは我々のペースで進み続けていたが、43分にアクシデントがおきた。
45分に大森選手が負傷退場。
ハーフタイムに入り、私は大森選手を病院へ連れて行くこととなり後半は観ることができなかった。試合会場に戻ってきた時には試合は終了していた。
試合は終了間際に三好が今シーズン初ゴールをあげ、0-2で勝利した。
スタッフから内容を聞くと、立ち上がりからとにかくプレスをかけ我々に時間を与えないようにアグレッシブに戦ってきた。しかし20分すぎにはペースを取り戻し、より攻撃し続けたという。
我々のポイントとして、攻撃が目立つ事が多いのはなぜなだろうか、
それは、守備意識にある。良い攻撃の裏には良い守備があり、良い守備の裏には良い攻撃がある。
つまり、攻撃と守備のコンセプト、守備と攻撃のコンセプトがつながっていればバランスが保ちやすく、高い集中力が維持する事ができるという事。
どのような相手も我々の穴をついてくるが、我々はそれに解決策を提示する。全ての問題には解決法がある。
我々の監督である、与那城ジョージ監督が選手たちへ伝えてる哲学は事細かく、意味がある。
サポーターやファンにより磨きをかけてもらい時間をかけ成熟させる。
今回のゲームは勝った。
今週のホームゲームも変わらず素晴らしい戦いできるように、秋田一つになりましょう。
新里 裕之 ゼネラルマネージャー
2003年、ラモス瑠偉氏らと共にFC琉球を創設し、初代監督(選手兼任)に就任。翌年現役引退。
2006年、FC琉球 コーチに就任、2009年にはFC琉球 監督に。元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(現・FC琉球スーパーバイザー)とともにチームを指導した。
2012年にブラウブッリッツ秋田 ヘッドコーチとなり、横山雄次監督を支えた。
2013年よりブラウブリッツ秋田 ゼネラルマネージャに就任。
1980年8月29日生まれ、沖縄県出身。