vs Honda FC 戦。
試合当日の秋田は肌寒かった。
サポーターの皆さんが早くから準備をしてくれてた横断幕をピッチから観ながらサポーターからのメッセージを感じた。
これが選手たちに大きなパワーを与えてくれる。
サポーターからのパワーを感じたその瞬間、今日の心配事はなくなった。
10時45分。チームはスタジアムに到着しロッカールームにてミーティングに入った。
私はミーティングには入らず、ロッカールームの外から聞くことにした。ジョージさんがゆっくりと話すミーティングの空気を感じ、選手たちがどのような状況でいるのかすごく興味があった。
ミーティングが終わりロッカールームの扉が開いた瞬間の、ゆっくりとした会話や何気ないジョーク。いつも通りの雰囲気がロッカールームにはあった。
選手たちはリラックスし、ゲームが始まるまでの時間を楽しんでいるかのように思えた。
試合は始まり、序盤からお互い主導権の取り合いになっていた。Honda FCはフィニッシュまで持っていく迫力があり、シュート数も我々を上回わっていた。
しかし、我々は精神的にリラックスし、前半20分に熊林→大森→松田のルートを使い、右サイドからのクロスから先制点を奪う。
クロスボールが入る前に松田はオフ・ザ・ボールの駆け引きで相手ディフェンダーに勝っていた。完璧なプロテクトをし、ストライカーとしての高いクオリティを発揮した。
先制後は我々の主導権でゲームを動かした。
後半、自分たちが優位な状況であるがリセットし、0-0の気持ちでチームは後半に臨んだ。
Honda FCは前半同様、攻撃的に戦ってきた。我々も変わらず自分たちの戦い方で真っ向勝負を挑んだ。
ゲームは秋田のペースでゲームが進んだ。相手がどのように戦略を考えてこようが関係なく、意図を持ちながら常にに自分たちの戦いかたを貫いた。
85分、3試合連続ゴールを半田が決めた。これで2-0。
松田や半田がゴールを決めたときにフィールドに立ってる選手たちだけではなく、バックアップメンバーやスタッフもみんなで喜んだ。それがチームや選手を成長させる瞬間だろう。
試合は2-0で勝利。
ピッチコンディションが悪い中、ストレスを感じず積極的に攻撃し、アグレッシブな守備を繰り広げた今回のゲームも素晴らしかった。
今節が素晴らしいゲームになったのはHonda FCも自分たちの戦い方を貫いたこともあるだろう。
両チームの選手たちが素晴らしいプレーをすることにより、質の高いゲームを披露することができる。そこには感動や興奮という楽しみがあり、サポーターやファンを喜ばせることができる。
これから続く戦いの中で選手たちが自信と誇りを持って戦い抜けるよう、これからも変わらぬサポートをよろしくお願いいたします。
新里 裕之 ゼネラルマネージャー
2003年、ラモス瑠偉氏らと共にFC琉球を創設し、初代監督(選手兼任)に就任。翌年現役引退。
2006年、FC琉球 コーチに就任、2009年にはFC琉球 監督に。元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(現・FC琉球スーパーバイザー)とともにチームを指導した。
2012年にブラウブッリッツ秋田 ヘッドコーチとなり、横山雄次監督を支えた。
2013年よりブラウブリッツ秋田 ゼネラルマネージャに就任。
1980年8月29日生まれ、沖縄県出身。