1月16日(土)、秋田市の秋田拠点センターアルヴェで、「2016シーズン新体制発表記者会見」を行いました。
岩瀬 浩介 代表取締役社長兼強化部長
クラブの代表として、そして昨シーズンからはこのチームの強化担当と兼任して行った立場から、ご挨拶を含めて今季のチームについてお話しをさせていただきます。
まずは、こうして今年も無事クラブとしてスタートを切れるこの日を迎えられたことに関して、株主の皆様、スポンサーの皆様、今日お集りのファン・サポーターの皆様、色々な形で物心両面支えていただいておりますサポーター企業の皆様に心から感謝申し上げたいと思っております。こういった舞台、この日、普通であればクラブとして迎えることですけれども、私にとってはこうしてたくさんの新たな選手たちが命がけで覚悟をもって、決意をもってこの秋田に来てくれることを本当に、本当にうれしく思っております。
それでは早速今季のチームについてお話をさせていただきます。皆さんもご存じのとおり、昨季、引退選手を含めて18名の選手が契約満了という形になりました。そういった中で、株主の皆様、スポンサーの皆様、本日お集まりのファン・サポーターの皆様には多大なるご心配をおかけしたのではないかと思っております。一つ申し上げておきたいのは、これが決してクラブとして後ろ向きではないということ、後ろに進んでいるわけではないということ、ストップしているわけではないということ、我々はしっかり前に進んでいく過程の中でチームとして、クラブとして、会社として、次のステージ次のステップに行く過渡期を迎えた時期だということで、大きな決断、大幅な人事・選手を入れ変えたということです。丁度1年1か月前から、私が代表兼任で強化を務め、年間を通じてスカウティング作業を行って、我々が目指すサッカーを実現するために必要な人材、いわば選手を見定めてきました。今、我々が目指すサッカーといった部分をお話ししましたが、改めて我々が目指しているサッカーについてご説明します。
我々が目指すサッカーは、とにかく積極的で、アグレッシブで、見ている方々がわくわくし、躍動感のあふれる魅力的な試合を見せること。我々のサッカーを見て、幸せを感じてもらうことこそがクラブの最大の目標である「スポーツの力で秋田を元気に」することの実現に近づくことと思っています。そのためにも、仕事というものは何でもそうかもしれません、今皆さんが毎日仕事をしていることもそうだと思っているんですけれども、やっている選手たち、仕事をしている選手たち含めて我々が本当に毎日毎日喜びを感じて、幸せを感じれているかが非常に大事だと思っています。その選手の幸せが結集した時こそ、このチームの幸せ、要は結果という部分につながって来るんじゃないかと思います。そしてチームの幸せが何よりもここにいらっしゃるファン・サポーター、来場者、テレビで見ている方々、応援をいただいている方々の幸せにつながり、それが広がることが我々の最大目標である「スポーツでもっと幸せな秋田を築く」ことにつながると思っています。なので、そういったものを、我々が目指しているのがこのサッカーだということです。
このサッカーを実現するために基準もつくりました。基準ができたと言ってもいいかもしれません。
昨年、間瀬監督と色々な話をして、我々が目指すサッカーをやる上での基準、この最低基準となるものを簡単に説明すると、3つとなります。
1つ目はコミュニケーションです。サッカーにおける戦術理解度を深めるためにも、試合中はもちろん、監督をはじめ選手そしてスタッフ、選手同士で積極的に話ができるのか、そして自己主張であったり、チームや組織として協調性があるのかなど、サッカーにおけるコミュニケーションスキルと言った部分がまず1つです。
2つ目はフィジカルです。まずは、我々が行うサッカーはとにかくしっかりとした基礎的な体力、90分走り通せる力を持っているかが非常に大事になります。そして去年から見てもらえればわかる通り、この攻守の切り替え、クイックネスのスピードが求められる部分なのかと。もう一つ言うとすれば、この戦う上での精神的な部分ですね、心のフィジカル。こういった部分も兼ね備えられているかといった部分です。
3つ目に我々が目指すサッカーを実現するためのベースとなる技術です。サッカーにおける、止める・蹴るの基礎的な技術が一定以上あるのか、そして試合中、ゲームの中で、最後の最後まで敵味方を見て最良の判断ができているのか。その技術をあるいいっていい基準を設けたと。
もう1つ付け加えるとすればそこに各選手の個々の色、個性といったものを持っているのかどうか。
この3つプラスアルファの1つが我々の最低の基準です。これを満たした選手が、今ここにいる、そしてここで秋田に残っている選手だということです。
次にスタッフ人事です。今までプロとしての専任のゴールキーパーコーチがいない中で進んできました。今シーズンからは太田GKコーチが専任で務めてくれます。これは、守備の更なる安定化に取り組めるものと思っております。また、強化においては私が強化部長として兼任していましたけれども、昨年1年間を通じて代表との兼任で限界というか、専任であればもっともっとこういうことができるんだろうなという欲というか、そういったものを感じました。これを補うことでやはり選手たちの成長の度合いが上がるのではないかということで、クラブとして当たり前の人事ではあるのですが、強化担当としてこのクラブの歴史を理解している、隣にいる池田を今回秋田に招聘したと以下たちになります。またアカデミーでは、間瀬監督の下コーチを務めてきた松田がコーチになります。そして選手としてトップを経験した秋田出身の熊林を配する運びとなり、ようやくクラブの体制がある程度整ってきているのかなと思います。これで満足しているわけでは全くありません。まだ、過程の中ではありますけれども、2年前、3年前に比べればしっかりとした体制が整ってきたのではないかと思っています。
気になる目標の話をします。昨年振り返れば13チーム中8位でした。これはAクラス、Bクラス、Cクラスと3分割した時に、どこにいるのか。8位という結果で考えれば、Bクラスの一番下、もしくはCクラスの一番上ではないかということを冷静に我々は受け止めています。ただ、一つ言えることは、このBクラスの上位、いわば昨年でいえばカターレ富山。富山との対戦成績は1勝1敗1分け。勝点こそ7の差がありました。ただ、この差は本当にほんの少しだというふうに我々は思っています。このほんのわずかの差をいかにして埋めるか。昨シーズン終盤に見せた13戦負けなしのこの快進撃は、我々が昨年積み上げてきたものの1つの証なのかなと思っています。昨年体制が一変して、結果に至るまでに関しては少し時間は経ったのかなと思いますが、その快進撃の第3クールだけを見れば、我々はリーグ第3位の結果です。そのわずかの差を埋めるべく体制と選手らが集まったと思っており、もちろん、優勝を目指し戦うわけですけれども、最低目標はやはり、このクラブの歴史である8位を塗り替えること、これが最低の目標です。この現実目標を考えれば、Aクラス入りと言った部分は狙える順位を目標にすることなのかと思っています。もちろん本当に優勝は狙っていきますけれども、まずはこのAクラス入りを狙える順位を目標に今年はやっていきたいなと思っています。
最後になりますが、今季はクラブとして次なるステップへ、それを結果で証明するというシーズン。そして、昨季チームの中心的選手として戦い抜き、今季も秋田で戦う決意をした8名の選手、ここにいる、新たな、覚悟と決意を持ったこの秋田に集まってくれた選手・スタッフらであることをお伝えさせていただき、私からのあいさつとさせていただきます。
池田 昌広 強化担当
5年ぶりにこの大好きな秋田に戻り、そしてブラウブリッツ秋田で仕事ができることを大変自分なりにうれしく思います。それとともに、岩瀬社長もおっしゃったように、強化という部分で非常に重要なポジションを与えられたと思っています。まだまだ若輩者ではございますが、少しずつ力をつけていろいろな部分で成長をして自分自身もっともっと秋田に貢献できるように、頑張って取り組んでいきたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。
間瀬 秀一 監督
まず初めに今年もこのブラウブリッツ秋田で指揮をとらせていただけること、これに大きな大きな喜びを私は感じています。昨年は、昨年のメンバー全員で力を合わせて戦いました。試合の結果、全ての結果、最終順位でいえば8位でした。我々は、昨年、クラブの歴史を塗り替えよう、壁をぶち破ろうということで7位を目指しました。その結果が8位です。この点をみれば不甲斐ないことです。ただ、内容、選手の戦う意思、大きく変われたと思います。
実際にシーズンが終わった後に、ゲーム内容でのデータというものを集めた時に、自分たちがしっかりとしたつくりの中から、やっている選手が喜びを感じ、誇りに思い、そして見ているサポーター、秋田の皆さんが喜びを感じ誇りに思えるサッカー、そしてその2つがしっかりと実現された中で試合に勝っていく、そういった意味では、例えばパス数、パスの成功率、アクチュアル・プレイイングタイムつまりしっかりとゲームをやっている時間、どれをとってもリーグのベスト3以内に入っています。
そして第3クール、最後に結果を出した第3クールでいえば守備の部分でも前からプレスをかけて限定し、意図的に相手のボールを奪うというところではリーグ1位の結果を出しています。ただですね、もっともっとやってるサッカー、やっている選手が喜びを感じて、見ている秋田の皆さんが喜びを感じるサッカーをするとしたら、それはやはりもっとダイレクトにゴールに向かって、もっとゴールが生まれ、そして組織としても個としてもゴールを狙えるような、そういうサッカーをしていくべきだと私は思っています。
名前は言いませんが私が尊敬する師匠と仰ぐ指導者の方が10年前に私にネクタイをプレゼントしてくれました。私は今そのネクタイを初めて着けました。10年前にもらったネクタイを初めて今日着けました。奇しくも黄色いチームでもらったネクタイの色が青なんですよ。これ、ブラウブリッツカラーです。昨年、私の車の色が青で、ブラウブリッツ、日本語に訳したら青い稲妻という話をしました。今回は10年経って初めて着けたこのネクタイがブラウブリッツカラーの青です。つまり、監督に就任した私自身は2年目の年になりますが、2年目でもう私はここが人生で勝負の年だと思っております。
今ここにいる新加入の選手たちにはよく聞いていただきたい。今日初めて顔を見た選手もいます。もちろん、この1年間、半年かけて岩瀬社長と僕が見定めた選手たちです。目標とする順位は同じく7位以上、この壁は何とかクラブとして破りたい。ただ、これだけの選手が人生を賭けてこの秋田に集まった以上、どんな試合であろうが目の前の相手に負ける気はありません。なので、1試合1試合が勝負です。この積み重ねがしっかりと行われれば気づいたときにもう少し上の位置から違う景色が見られると思っています。今年1年間、よろしくお願いします。
太田 渉 ゴールキーパーコーチ
今年、今シーズンからゴールキーパーコーチとしてブラウブリッツ秋田で仕事ができることを本当にうれしく思っています。
出身は大阪です。高校を卒業してブラジルに行ってそのあと日本に帰ってきて、ヴァンフォーレ甲府、愛媛FCでプレーし、新潟のジャパンサッカーカレッジでゴールキーパーコーチとして指導して、その後、去年大阪に戻って、本当に色々なたくさんの新たな出会いやご縁があって岩瀬社長に声をかけていただき、ここにいます。
僕は地元の大阪に戻って、何でわざわざ秋田に行くの?といろんな人に言われました。「何で秋田なの。秋田何もないやん」、と言われました。ただ僕の中では、秋田は何もないというのじゃなくて、秋田にブラウブリッツ秋田があるから僕はここに来ようと思いました。遊ぶところがなくても全然かまいません。それを求めてきたわけじゃないので。ブラウブリッツ秋田のために、選手のため、チーム、フロント、スタッフ、サポーター、ブラウブリッツ秋田にかかわる全ての人のために本当に尽力したいと思います。本当にここで今日出会えていることも何かの縁だと思うので、これからそれを結果で返したいと思いますので、1年間よろしくお願いします。
野村 政孝 選手
今シーズンから名古屋グランパスから加入することになりました野村政孝です。このチームは岩瀬さん、間瀬さんと熱い方がやってるチームで、僕はそういう熱いところが好きなので、このチームに呼んでいただけて本当にうれしく思います。自分としても今年はやはり勝負の年だと思っていまして、このチームでは松本さんという去年正ゴールキーパーをずっとやってきた方がいるので、やはり厳しい戦いにはなると思います。そういうところでポジション奪っていかないと自分としても成長していかないのかなと思っているので、こういうところでチャレンジしてチームに結果をもたらせられるようなキーパーになりたいと思います。今シーズンよろしくお願いします。
大石 文弥 選手
明海大学から加入することになったゴールキーパーの大石文弥です。まずはプレーする場を与えてくださったブラウブリッツに恩返しできるように毎日全力でプレーするので、応援よろしくお願いします。
深井 脩平 選手
皆さん、こんにちは。石川県の金沢市にあります北陸大学というところから来ました深井脩平です。自分はまだまだ足りないところも多いですけれども、このブラウブリッツ秋田でそういうところも成長し、試合に出れたらと思っています。
浦島 貴大 選手
FC琉球から加入することになりました浦島貴大です。ポジションはディフェンスをやってます。秋田は本当に寒いとこで、早く環境に慣れることが第一だと思っています。皆さんには熱いプレーを見せたいと思うので、皆さんにはぜひグラウンドに来てもらって、応援してもらえたらありがたいと思います。1年間よろしくお願いします。
堀田 秀平 選手
堀田秀平です。ポジションはディフェンスとミッドフィルダーをやっています。得意なプレーは、対人プレーとパスです。秋田の躍進に貢献できるように精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。
畠中 佑樹 選手
東海学園大学から来ました畠中佑樹です。僕は空港から来たんですけど、降り立った瞬間「どんだけ寒いねん」と思いました。でも、僕のプレーで1度でも気温が上がってもらえたら嬉しいので、頑張ります。それで、色紙、皆さん出してないんですけど、僕出します。これ、結果を出すというこのシンプルなことで。頑張ります、よろしくお願いします。
久富 賢 選手
藤枝MYFCから来ました久富賢です。今季は自分にとっても勝負の年だと思いますし、オファーをくださった秋田のために全力で頑張りたいと思います。かぶっちゃいましたけど、自分も「結果」で。すべて出し切ると思い「結果」にしました。よろしくお願いします。
畑田 真輝 選手
今季ガイナーレ鳥取から加入します畑田真輝です。今日は寒い中、こんなにもたくさんの方にお集まりいただき、本当にありがとうございます。秋田には5年ぶりの復帰になります。また皆さんと一緒に戦えることを本当に楽しく思っています。秋田県民の皆さんとブラウブリッツ秋田のために全力で戦います。よろしくお願いします。
青島 拓馬 選手
法政大学から加入することになりました青島拓馬です。本日はお集まりいただきありがとうございます。自分は、この記者会見を迎えるにあたって、間瀬監督と同様、青のネクタイを選んできました。自分の今年のテーマは「自分らしさを追求」と書かせてもらいました。今までのサッカー人生の中で自分より上手い選手はいくらでもいましたが、その度にどうやって生き抜いていこうか必死に考えてきました。その答えが自分らしさを追求する、ということになったので、自分は上手いプレーで貢献することはなかなか難しいと思うんですけれども、誰よりも献身的に走ってチームのために汗をかくことができるんで、秋田のためにチーム1走りたいと思います。よろしくお願いします。
日髙 慶太 選手
モンテディオ山形から来ました日髙慶太です。東北の寒さにはもう慣れているので、もう最初から飛ばして、シーズン通してチームの力になれるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
比嘉 諒人 選手
はじめまして。FC岐阜から来ました比嘉諒人です。今年の自分の目標は「挑戦」ということで、J2の岐阜から移籍することも初めてですし、J3で戦うことも自分にとっては挑戦になるので、今年J3で全力で戦って秋田のために、秋田の勝利のために全力で戦いたいと思います。よろしくお願いします。
呉 大陸 選手
はじめまして。呉大陸です。ファジアーノ岡山からやって来ました。なかなか岡山で厳しいシーズンが続いて、こうして社長、監督から呼んでいただいいたので、今年は社長、監督、チームのために順位を上のほうに引っ張っていきたいと思います。うまくは言えませんが、プレーを見てください。よろしくお願いします。
遊馬 将也 選手
この度、東洋大学から加入することになりました遊馬将也と申します。自分の特徴は誰よりも労を惜しまず本当に走ったりゴールにひたむきに向かっていくことだと思っています。なので今シーズンの目標として、「二桁得点」というように掲げました。大卒ですが、全員が同じスタートだと思っているので、必死にやっていきたいと思います。皆さん、1年間よろしくお願いします。
堺 俊暉 選手
皆さん、こんばんは。仙台大学から来た堺俊暉です。1個上に熊谷達也さんという先輩がいますが、その直々の後輩になります。今年は自分の目標として掲げているものが「得点王」です。J3で得点王になれるようにこのチームと一緒に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
当日は、約300名の方にいらしていただきました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。
※会見の動画は下記よりご覧いただけます。