間瀬秀一監督 記者会見コメント

色々な意味で今日の1戦は重要な試合であって、1つは外山会長の喪章をつけて戦った試合であったということ、そして中断明け自分たちが取り組みを変えて臨んだ試合であったということ、そして、ホームで長く勝てていない中でサポーター秋田の皆さんと喜び合えたというこの試合であったということです。4-0というスコア、さらには選手たちが最後まで攻め抜いて戦い抜けて勝てたことを本当にうれしく思います。

この1ヶ月は全員で大きな取り組みをしました。自分たちに足りていない、自分たちに欠けているものに目を向けて、大胆に準備しました。その準備の中には練習環境というものも含まれていて、現場の選手スタッフだけではなく、ブラウブリッツ秋田のフロントスタッフや秋田の人々を皆巻き込み、大きな取り組みをしました。今浮かんで来るのは全員力という言葉だけです。とにかく良かったです。

質疑応答

1ヶ月間、評価した部分や変化のあった部分は?

いろいろありすぎて一言では言えませんし、何か1つのことが浮かんで来るわけではないです。はっきり言えることは、ブラウブリッツ秋田は、クラブ、選手、指導者全員踏まえ、ここ数年の歴史の中では守備的要素で成り立っているチームでした。
自分たちが14試合で巻き返してJ2昇格を狙うには守備的サッカーでは成り立たないという判断の下、ありとあらゆる攻撃的な能力に目を向けて切磋琢磨することに取り組んだ1ヶ月でした。

守備的から攻撃的という話があったが、攻撃もさることながら守備も良かったと思うが。

私が知る限り日本のサッカー界ではこのようなサッカーというのは、元々攻撃的要素を持った監督が一番最初に提示してやるサッカーであると理解しています。でもプラスの意味で、このクラブは真逆として、しっかりと守備を大切にし、失点が少ないという所をこれまで築き上げた。直近でいうと私ではなく前任の監督も含め、そういうかなりポジティブな部分がもともとある中で、反対に攻撃的にサッカーをするという、私の中では逆のプロセスを経て皆で準備をしたという意識があります。それを、結果として失点ゼロという形で表現できたとしたら本当に今日は良かったと思います。

転換点となる試合となりそうか?

この1ヶ月の取り組みを自分たちが信じられるかという意味で、今まで自分たちができなかったことにトライしていたので、私も含めて皆が生き生きして準備をしました。しかし、果たしてこれがリーグ戦で形になるかということは蓋を開けてみないと誰もわからない。でも、蓋を開けて1つ目がこのような形になったので、しっかりと勢いを増して、皆で続けていきたいと思います。

攻撃面で今後強化していかなければならないというところは?

こういう試合の後は振り返れば5点目、6点目、7点目が取れたんじゃないかと簡単に思ってしまいます。取れるようにしたいです。ただ、我々は秋田の皆さんに喜んでもらうことから逆算してサッカーをしており、それが目的ですので、今後も皆さんに喜んでもらえるような取り組みと結果を出したいと思います。

今日の試合でこれまでの取り組みが出たシーンは?

後半の攻撃でしょう。自分たちにも色々なプランがあるので前半が一言で悪いとは言えませんが、後半の方がよりイメージしていた攻撃や形から点が入りましたし、意図せぬゴールもあった中で、選手がピッチ上で状況を見ながら判断をし、自分たちで出したコンビネーションの中から生まれた見ていても面白いゴールがあったと思います。1ヶ月前の長野戦では前山のゴールがDAZNのベストゴールとして認定されましたが、あのゴールは前山のゴールの前にどれだけの人間が関わってコンビネーションをして決めたゴールか、という所を踏まえるとベストだと認められたのはうれしいですし、もし今日の試合の中でもベストだと言われるようなものが選ばれればうれしいですね。

残り13節昇格に向けて大切にしたいことは?

全員の力です。もちろん交代選手が入り勢いを増したところもありますし、準備はしていたが入らなかった選手の中にもこの1ヶ月で急成長した選手もいます。また、今日ベンチに入らなかった選手には、私もスタッフも含めて皆で朝一に練習をしました。その中にも本当にいつ試合に出てもおかしくない選手もいます。自分たちは紅白戦の中で切磋琢磨しぶつけ合いができているので、良いぶつけ合いができれば課題もわかる。課題が起きれば修正をするすべを考える、その良いサイクルができています。残り13戦、日々の練習の中でそれをやりながらまた向かっていきたいと思います。

4-1-4-1という布陣で臨んだ試合だった。手応えは?

フォーメーションとかシステムの話が聞かれますが、あまり形は考えていません。むしろ私自身が選手と目指しているのは流動的なサッカーなので、ぱっと見ると4-1-4-1なのですが、そのままで立っている時間帯はほとんど攻守においてないと思いますし、あったとしてもそれが意図ではないので、どちらかというと選手がピッチ上で周りの状況を把握した中でポジションを流動的に取れるということが大事だと思っています。ですので、今後、あの形なのかどうかもまだ何も決まっていません。

ハーフタイムにパスが隣→隣にならないようにという指示があったが、テンポアップという意図があってのことか?

そうですね。私自身が考えるサッカーというのは形がないものなので、ひとつずつボールを動かすとパスサッカーと言われる形があるものになってしまいます。長短織り交ぜた動かしであるとか、相手にとって守備しづらいボールの動かし方を目指しているので、その一つとして伝えました。

後半その点改善された印象か?

ブラウブリッツ秋田の選手たちは本当に一つ言ったことに対して反応が早く、皆が同じ方向を向けるので、言ったことがすぐ形にできるというのが自分たちの持ち味ですし、しいて言えば言わなくても自分たちで気づいて変えるところまでいけばもっと良いチームになると思いますし、私自身もそういう取り組みをしたいと思います。

質疑応答終了後

金足農業高校ですけれども、野球部に皆勇気づけられました。私自身もこの秋田を盛り上げたいそのためにここに今座っていますし、本当にいいものを見せてもらったので、今後も秋田のスポーツ界もそうですし、素晴らしいタレントやアーティストの方もいるので、全員で力を合わせて秋田を盛り上げていきましょう。