12月22日(月)、秋田市立秋田商業高等学校にて船川琢之介選手の入団内定会見を行いました。

ブラウブリッツ秋田 岩瀬 浩介 代表取締役社長

クラブのコンセプトとして、県出身選手を増やして行くというのがあります。それはJリーグを含め、私たちの育成システムにもありますように裾野を広げ、多くの可能性を見いだし地元選手を育成するといったことです。
サッカー界では、ドイツのブンデスリーガのように「ドイツ人選手枠」を設け育成を行っている事例があります。ドイツ人選手枠では最低12人のドイツ人の選手と契約することを義務づけており、さらにブンデスリーガ1部では「8人はクラブの地元出身でなくてはならない」ということをリーグで義務づけております。

私たちのスクール活動においては、拠点は5カ所となり延べ300名の小学生が通ってくれています。
また、4年目を迎えた中学生年代以上の育成部には現在中学生(ジュニアユース)が3学年・43名、高校生年代で今年立ち上がったユースを合わせると57名となります。高校生以下で考えると合計357名の子どもたちが私たちの下部組織にいるということです。
各地域の地元から地元のJクラブに入るということは様々な影響を与えられると思っています。地元の方々の間で「あの子、ブラウブリッツ秋田のトップチームに入団決まったってよ!」なんてお話が広がったり、その子が、例えばハットトリックをして活躍したような暁には、郷土を代表する選手として地域の方々は誇りに思います。その地域の子どもたちからすればスター選手のように映ります。同じ空気と同じ地域で育った子どもたちは大きな刺激を受けるはずです。

そういったコンセプトを持っている中で今年一年間強化担当や、私も試合会場に足を運び高校生のプレーを見させていただきました。そこで船川琢之介選手のプレーを見たときに荒削りではありますが、ゴールに向かう姿勢・スピード等が高校生年代では非常に優れており、獲得をしようと決意した次第であります。クラブ発足5年目になりましたが、地元高校出身選手の獲得するのは初めてというかたちなります。

現在ブラウブリッツ秋田に所属しております熊林親吾は秋田商業高校出身で、高校卒業後ジュビロ磐田に入団し、鈴木健児は新屋高校卒業後FC東京に入団をしています。二人は現在ブラウブリッツ秋田でプレーをしております。船川琢之介選手にはブラウブリッツ秋田で自分のプレーをより磨きをかけ、また秋田出身選手としての誇りを持って頑張ってもらえればと思っておりますし、これからの秋田を背負っていく選手になってもらえればと思っております。いろんな意味で、ある意味いいプレッシャーを感じていただいてもらえればと思いますし、秋田商業高校で頑張っている後輩たちや、小学生中学生など、船川選手は今日から夢を与える使命があると思います。
是非頑張ってもらいたいと思います。

秋田商業高等学校 鎌田 勝 校長

本校サッカー部はご存知の通り選手権2回、インターハイ1回という優勝を誇っています。この環境の中で、船川選手は3年間一生懸命練習をし、自分の夢を叶えたということで大変嬉しく思っています。また、学校全体としましても本校はスポーツが盛んですので、他の生徒に影響を与え更に活性化できることであろうという良き日となりました。
これは、家族または指導者、更にはチームメイトの支えがあってここまで来れたのだと思います。船川選手には、そういう方々への感謝を忘れず、一日も早くチームメイトに可愛がられ、県民に愛される選手になってほしいと思います。

秋田商業高等学校 服部 芳久 コーチ

我が秋田商業高校は長い歴史がありますが、実は久しぶりのJリーガー誕生ということでスタッフ一同非常に喜んでおります。ブラウブリッツ秋田への入団ということで、クラブには大変感謝をしています。
琢之介くんのいいプレーというのは、社長からもお話ありました通り、スピードです。長年コーチをやっている中で、トップレベルのスピードを持っていると思います。荒削りではありますが、このスピードがあれば、何年後かにはブラウブリッツ秋田の選手の一翼になって、秋田県民に夢を与えてくれるものと期待しています。
琢之介くんに期待したいのは、ブラウブリッツ秋田に入団するのですから、秋田県の少年少女の夢のある選手、目標になる選手になってほしいということです。今、秋田県においてサッカーは低迷していますが、新たなJリーガーが出てきたことで、これからの子どもたちでサッカーをやってみようという子どもが一人でも出てこればと思ってます。琢之介くんには、夢を与える選手になるよう期待しています。

秋田商業高等学校 船川 琢之介 選手

今まで自分のことを育ててくれた両親や、ご指導くださった指導者の方々に本当に感謝をしています。このチームに入るからには早く試合に出て、J2昇格に貢献したいと思っています。自分の小さい頃からの夢であったプロサッカー選手になることができるということで本当に嬉しく思っております。

質疑応答

高校生の獲得は、県内外を含めて初めてか

【岩瀬】県内外を含めて初めてです。

高校生の入団ということで、若い力に何を期待しているか

【岩瀬】期待をしていきたいのは、今の現状に満足することなくスピードを活かしたトッププレイヤーになってもらって、夢を与えられるような選手になってほしいということです。

具体的にいつ頃から見てきたのか?

【岩瀬】トレーニングへの参加などを通して選手たちとのマッチアップなども見てきました。トレーニングへの参加は4、5回となります。

ゴールに向かう姿勢ということだが、具体的には?

【岩瀬】フォワードらしいというプレーが目立っていました。消極的なプレイヤーではなく、積極的に前に出ようとするプレーといった部分と、それに兼ね備えたスピードというところをもっと育てて行きたいと思いました。

いつからサッカーを始めたのか

【船川】小学校2年生からです。

高校卒業後はいずれかのクラブでプレーをしようと考えていたのか?

【船川】大学進学という選択肢もありましたが、ブラウブリッツ秋田のトレーニングに参加し、このチームでプレーしたいという気持ちが一番になりました。

ブラウブリッツ秋田のどの点に魅力を感じたのか?

【船川】パス回しがとにかくすごくて、その中でやりたいということがありました。自分のスピードを生かすにはパスをたくさん回すチームでやった方がスピードが生きてくると思っています。

秋田のチームということに特別な思いは?

【船川】地元のチームなので、小さい子どもたちには夢を与えられるようになりたいです。

選手に言われたことで嬉しかったことはあるか?

【船川】自分はまだ若いので、可能性が一番あると熊林選手に言われたことです。

目標とするプレイヤーは?

【船川】元ブラジル代表のロナウド選手です。スピードも両足から正確なシュートも自分の目指している姿です。

持ち味がスピードとのことだが、具体的には?

【船川】5秒8です。

早く試合に出てということだが、具体的には?

【船川】1年目で出場をしたいと思いますが、3月の開幕を目指したいと思います。